子どもの発表会や、野球・サッカーなどのスポーツをビデオカメラで撮るとき、三脚を使って安定した映像を撮影したいものです。でも、三脚って使いこなすのは意外と難しい…。
今回は、ビデオ撮影が初心者の方でも三脚をうまく使えるコツをお伝えします!
三脚を使うメリット・デメリットは?
メリット①映像が安定する
では、なぜ三脚を使う必要があるのでしょうか?
まず第一に、「安定した映像が撮れる」ことが大きなメリットです。
特に、望遠(ズームで被写体に寄った状態)で撮影するとき、手持ちだとズームしていればいるほど「手ブレ」がひどくなります。三脚を使えば、ビデオカメラ自体が安定しているので手ブレはなくなり、安定した映像を撮ることができます。
メリット②腕が疲れない
三脚を使うもう一つの利点は、「疲れない」ということ。
野球やサッカーなどスポーツや発表会を撮るとき、ずーっとカメラを手持ちで撮影していたら疲れてしまいます。三脚を使えば、カメラを持つことにエネルギーを注ぐ必要がなくなり、「何を撮るか?」「どう撮るか?」ということに集中できます。
撮影が長い時間になりそうなときは、三脚を用意することをお勧めします。
メリット③場所取りにも
三脚を置いておくことで、「場所取り」の役割も果たします。
スポーツの撮影や運動会など、撮影場所(席)が決められていないシチュエーションでは効果的です。
ただ、短時間ならいいですが、長い時間その場を離れるときは三脚はもっていきましょう。長時間の場所取りは、ほかの人の迷惑になりマナー違反です。
また、ビデオカメラを三脚にのせたまま離れるのもNGです。転倒して壊れるかもしれませんし、盗難の可能性もあります。いずれにせよ、三脚から目を離すのは最小限にしましょう。
デメリット①すぐ移動できない
逆に、三脚を使うことのデメリットは何でしょうか。
まず、「すぐに位置を変えられない」という点があげられます。
例えば、運動会で「自分の子どもに手前の別の子が重なってしまって見えなくなった。カメラ位置を少しずらせば見えるのに…」という状況だったとします。
手持ちであれば、自分の子どもを捉えたまま体ごと横に移動することができます。
でも、カメラを三脚につけていると、スムーズにカメラ位置を移動させることができません。三脚を使うということは、カメラ位置をその場に固定するということ。位置を変えながら撮影する場合には、不向きかもしれません。
デメリット②使うのに「慣れ」が必要
また、三脚は使い慣れていないと、逆にぎこちない映像になってしまいます。
三脚につけたビデオカメラをパン(カメラを左右に振ること)しようとすると、慣れていない場合ガクガク動いたりして映像が乱れてしまいます。であれば、手振れ補正付きのカメラで手持ちで撮ったほうがマシ、ということになってしまいます。
それほど難しいことではありませんが、三脚をうまく使うにはある程度の慣れが必要です。
デメリット③じゃまになることがある
三脚はそれなりの大きさがあるので、移動するときの荷物になります。人が多いところで使うときや遠い場所へ移動するときは、じゃまになってしまうことがあります。
また、三脚を立てることで後ろの人に迷惑をかけることもあるので、使うときには注意が必要です。
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三脚を使うときのコツ
三脚を使いこなすには、ある程度のコツが必要です。
と言っても、それほど難しいことはありません。初心者の方でもコツさえつかんでしまえば、安定した映像が撮れるようになります。
「手ブレ補正」はOFF
まず、ビデオカメラの「手ブレ補正」はOFFにしましょう。カメラのメニューから「手ブレ補正」の設定を切り替えることができます。
手ブレ補正を入れたまま三脚で撮影すると、カメラをパン(左右に振る)したとき、その動き始めをカメラが「ブレ」と認識してしまいます。ですから、動き始めはブレを補正して止まっていて、そのあと急に横に動く、というぎこちない映像になってしまいます。
ただ、かなり望遠(ズームで寄った状態)で撮影するときに、風や手の振動が伝わってしまい映像が揺れることがあります。そのときは「手ブレ補正」の効果を最小限にして、ONにしてもいいかもしれません。
体ごと動かす
三脚につけたビデオカメラを上下左右に振るときは、手だけでなく体全体で動かすのがポイントです。
パン棒(三脚についた長い棒)を持つ右手と体をできるだけ近づけて、腕は動かさないまま体全体を左右に動かすようにします。体といっしょにカメラも動くようなイメージです。そのとき、左手はカメラに添えるようにしておくと、体全体でカメラを振っている感じになります。
上下の動きも同じです。手を動かすのではなく、ヒザを使って上下に動かします。
そうすることで、手や腕の力だけで操作すると動きにムラが出ていたのが、安定した映像になります。
力を入れすぎない
手に力を入れすぎないことも重要です。
パン棒をギュッと力強く握ってしまうと、どうしても手の振動がカメラに伝わってしまいます。パン棒を持つ手は力を抜いて優しく持つようにしましょう。
始まりと終わりは優しく
カメラの動き始めと終わりは、優しく動かすように意識しましょう。
撮りたいものが移動したからといって急にカメラを動かすと、あとで大きな画面で見たときに刺激の強い映像になってしまいます。また、動き終わりも急にピタッと止めるのではなく、ゆっくりスムーズに止めるようにしましょう。
「動き始めと動き終わりは優しく」を意識すると、落ち着いた映像になります。
動き終わりが一番楽な姿勢で
三脚を大きくパンする(左右に振る)ときは、振り終わったときが一番楽な姿勢になるように構えましょう。
運動会などの徒競走やリレーでは、走る子どもを画面に捉えながら、カメラを左右へ大きく振る場合があります。そのとき、何気なくスタート地点にカメラを向けて撮影を始めてしまうと、子どもが走るのに合わせてカメラを振っていくと、どんどん姿勢が辛くなっていきます。そしてゴールしたころには倒れそうになって必死に三脚にしがみついている、ということも。
そうならないために、カメラを大きく振ることが予想される競技では、まずゴールを撮る姿勢が一番楽な状態になるように構えます。そして、そのゴールを向いた楽な状態から、スタートの方向へ体とカメラを向けて構えます。
そうすると、「一番きつい体勢から撮り始め、どんどん姿勢が楽になっていく」ことになります。始めを何とか耐えれば、大事なゴールの瞬間をしっかり撮影することができるんです。
三脚を使うときのマナー
三脚を使うときは、注意する点がいくつかあります。
決められた場所で
イベントによっては三脚の使用を禁止していたり、使用できる場所を限定している場合があります。三脚を使えるかどうか、使ってもいい場所はどこかなど、必ずルールを確認しておきましょう。
まわりに迷惑をかけない
言うまでもないことですが、まわりに迷惑をかけないように使う、というのが大前提です。
三脚の使用が認められている場所でも、脚が通路にはみ出していたり、後ろの人の視界をさえぎたりするのはNGです。あくまでも自分の体の範囲で、ほかの人に影響がないように使うようにしましょう。
移動するときも注意
三脚を持って移動するときにも注意が必要です。
家庭用でも、それなりの大きさがある三脚。カメラをのせる部分は硬く重くできています。子どもがいたり人が多いような場所では、ぶつけないように、ぶつかって来られないように、注意して持ち運びましょう。使わないときには、カメラをのせるヘッド部を布のようなもので覆っておくといいかもしれません。
万が一、まわりの人にけがをさせてしまうようなことがあれば、撮影どころではありません。慎重には慎重を期して持ち運ぶようにしましょう。
どんな三脚がいい?
三脚には、写真のカメラ用の三脚と、ビデオカメラ用の三脚があります。
同じ「三脚」でも用途がまったく違いますので、ビデオカメラで動画を撮影するなら必ずビデオカメラ用の三脚を使いましょう。
まとめ
三脚は、使い慣れていないとなかなかうまく撮影することができません。
でも、ちょっとしたコツをつかめば、初心者の方でも簡単に使えるようになります。
撮るものによって、三脚を使ったほうがいい場合と、手持ちのほうがいい場合がありますので、状況によってどちらでも撮影できるようになれるといいですね。
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